高齢者虐待防止

●高齢者虐待について

高齢者虐待とは、その人らしく生きる権利を侵害されている状態を言います。人は誰もがその人らしく生きる権利を持っていますが、これは介護が必要になっても病気になっても侵害されるようなことがあってはいけません。
高齢者虐待防止法では、養護者(現に介護をしている人)や養介護施設の従事者などによる高齢者(65歳以上)に対する虐待を「高齢者虐待」と定めています。

●虐待の種類や具体例について
厚生労働省では5つの行為を虐待と言っています。

種類

具体例

身体的虐待

殴る、蹴るなどの暴行を与える

介護・世話の放棄・放任

食事を与えない、長時間放置する、病院に行く必要があるのに連れて行かない

心理的虐待

言葉の暴力(暴言)、怒鳴る、無視をする

性的虐待

高齢者にわいせつな行為をしたり、みせたり、人前でオムツを外す

経済的虐待

高齢者の年金を黙って使う

 

●虐待が起きる原因について
虐待が起きる原因はさまざまです。
例えば、病気や障害による家族内での人間関係、介護負担や経済的な問題などがあります。
これらの事に共通するのは、虐待は、高齢者本人も介護をする人も、誰もがしたくてしているわけではないという事、介護に直面する誰もが経験する問題でもあり、決して特別なものではないと言う事です。

●私たちができることについて
まずは、虐待は怖い、酷い、特別なことではなく、私たちの誰の身にも起こる問題であることを知ることが大切です。そして、自分の家族や友人、介護をしている周りの人たちが介護に疲れていないか、一人で悩んでないか、周りの温かい見守りや声かけが必要です。もし、悩んでいる人がいれば、相談場所として包括支援センターを紹介してください。
ご相談を頂いた際は、当事者の方と私たちと一緒になってどうしたらいいか考えていきたいと思います。連絡を頂いた方の個人情報は守られますので、「虐待かも・・・」と気付いた時は、包括支援センターまでご相談ください。

●声掛けのポイント
虐待予防には地域の皆様の温かい見守りや声かけが大切です。